ShowNet 2024のMedia over IP企画
Interop Tokyo 2024 ShowNetで行われているMedia over IP企画の大きな特徴として、2024年は放送局と協力して行われたという点があげられます。 SMPTE ST 2110とST 2022-7が使われていることなど、通信に使われる基本的な技術は昨年と同様なので、技術的な内容に関しては昨年のMedia over IP企画を解説した記事も是非ご覧ください。
放送局とのコラボレーション
2024年のMedia over IP分科会では、Media over IP特別企画としてNHK、日本テレビ、テレビ北海道、テレビ朝日の4局とのコラボレーションが行われました。 NHK、日本テレビ、テレビ北海道はインターネット経由でShowNetと接続し、SMPTE ST 2110によるマルチキャストでの映像トラフィックを相互に送るデモが行われています。 テレビ朝日はShowNetにおいてST2110機材の相互接続試験を実施する目的で、機材の持ち込みやシステムカメラによるShowNet Stageセッションのライブ中継デモに取り組んでいました。
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2024のMedia over IP企画では、幕張メッセで撮影した映像を素材としてマルチキャストでテレビ局まで送信し、テレビ局側が受け取った幕張メッセからの映像にテレビ局側での合成を追加したうえで、別のマルチキャストストリームとして幕張メッセに返しています。
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幕張メッセで撮影された映像と、放送局で合成されて帰ってきた映像は、MOCブースで展示されていました。
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2022年はインターネットを通じた映像伝送を行うためにSMPTE ST 2110のマルチキャストトラフィックをNATでユニキャストに変換して送信していましたが、今年は全てマルチキャストで行っています。 放送局とInterop Tokyo会場の幕張メッセの間は、L2VPNで接続されていました。
使われた映像品質としては、1080インターレース、日本テレビとの映像やりとりはST 2110-22(JPEG-XS)による圧縮あり、NHKとテレビ北海道との映像やりとりはST 2110-20による非圧縮でした。
MOC(Media Operation Center)
今年は、NOC(Network Operation Center)ブースだけではなく、MOC(Media Operation Center)ブースも用意されていました。
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参考:ShowNet公式YouTubeより→https://www.youtube.com/shorts/b969CKwQ6ZY
Media over IPのトラフィックがバックボーンを経由
2024年のMedia over IP企画の特徴として、Media over IP企画に関連する箇所がShowNet内に複数あるため、マルチキャストによる映像トラフィックがバックボーンネットワークを通過するという点があげられます。
Media over IP企画の2023年ShowNetと2024年ShowNetのトポロジ図を比べてみると、2023年は左端のみであることに対して、2024年は複数箇所が関連していることがわかります。
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2024年ShowNetでは、NOC StageとMOCの間は、SRv6でL2VPNを通しています。 そのうえで、OSPFとPIM-SMによる経路制御が行われています。
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放送局との通信は、放送局までのL2VPNを通じて行われます。
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このネットワークのうえをマルチキャストによる映像トラフィックが流れます。
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マネジメントセグメントを放送局まで延伸
今年のShowNetでは、Media over IP企画のために、L3VPNを使ってマネジメント用のセグメントを各放送局まで伸ばしています。
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放送局まで伸ばしたマネジメント用セグメントを通じて、各放送局側にある映像機器を制御可能になっています。 リモートオペレーション、リモートプロダクションと言われているようなことを幕張メッセからできるような構成です。
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