Netflixが見れない!→IPv6用トンネルが原因でした

2016/7/6-2

IPv6を利用するために、Hurricane Electric社の提供するIPv6用トンネルサービスを利用しているユーザが、突如Netflixを視聴できなくなった話がTechRepublicの記事になっていました。

今年1月に、NetflixがVPN接続を通じた視聴をブロックすると発表しましたが、今回のTechRepublicに書かれているのは、本来ならブロックされるはずがないのにブロックされたと考えるユーザがテクニカルサポートに問い合わせた話です。

TechRepublicの元ネタとなっているNANOGメーリングリストに投稿されたメールは、以下のものです。 最初は、メールに投稿した人も自分がIPv4でVPNを利用せずに接続しているのに、なぜブロックされるのかと憤っています。

しかし、最初のメールの約15分後ぐらいに、自分の使っているISPがIPv6を使えないのでHE.netが無償で提供しているIPv6用のIPv4トンネルサービスが原因であったと書いています。 Hurricane ElectricのIPv6 Tunnel Brokerは、Hurricane ElectricまでユーザがIPv4トンネルを張ることで、ユーザがIPv6を使えるようになるというものです。

IPv6インターネット側から見ると、IPv6 Tunnel Brokerを利用しているユーザはHurricane ElectricのIPv6アドレスから接続しているように見えます。そのため、NetflixもHurricane Electric社が提供するIPv6 Tunnel BrokerをGeo location回避のVPNであると位置付けてブロックしたものと思われます。実際、そういった用途で使っていたユーザが存在した可能性も考えられます。

さて、この話には後日談があるようです。NANOGメーリングリストにHurricane Electric社のIPv6トンネル利用者からのメールが送信されてから5日後に、別の人がメーリングリストに以下のようなメールを送信しています。

その時点では、Netflixのユーザサポートも状況を把握していて、IPv6をoffにするかHurricane Electric社と相談してください、と言うようになったそうです。

今回の件は、IPv6のための設定などに詳しい人であっても最初は問題に気がつけなかった点や、ユーザサポートが「IPv6を使わないでください」と言うように変化するといった点が興味深いと思いました。世界中のIPv6トラフィックが徐々に増えつつありますが、こういったトラブル対応が今後は増える可能性もありそうです。

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