日本は世界的なモバイル大国?
ITUとUNESCOによる、「The State of broadband 2013: universalizing broadband」という報告書が公開されました。 104ページありますが、モバイルテクノロジーの発展、Internet of Things、ブロードバンドの普及、フィルタリングや検閲など、様々な内容が記述されています。
「インターネット普及率」というものが様々な話題で登場しますが、同報告書では、2015年の世界全体でのインターネット普及率を60%、発展途上国で50%、後発発展途上国(LDC)で15%を目標としています(4.4章)。 しかし、現在の成長率では、世界全体で45%、発展途上国で37%になりそうであるとあります。
現在の状況ですが、2013年末時点での予測としては、世界人口の39%である27億人がオンラインになるだろうと書かれています。 2011年末で32.5%、22.7億人だったので、この2年で急激に増えているのがわかります。
日本はモバイル大国?
色々と興味深い報告書ですが、個人的に最も興味を持ったのが、日本におけるモバイルブロードバンドと有線ブロードバンドの普及率です。
付録3の「Mobile Broadband Penetration, Worldwide, per 100 inhabitants, 2012」で、日本は2位になっています。
ベスト10は以下のようになっていますが、100人あたりのモバイルブロードバンド普及率で100を超えているのはシンガポール、日本、フィンランド、韓国、スウェーデンの5カ国のみです。 そういった国々では、一人で2台以上持っている人が結構多いということですね。
- Singapore 123.3
- Japan 113.1
- Finland 106.5
- Korea (Rep.) 106.0
- Sweden 101.3 54
- Australia 96.2
- Denmark 87.5
- Norway 84.6
- United States 74.7
- Hong Kong, China 73.5
有線ブロードバンド
付録2の「Fixed Broadband Penetration, Worldwide, per 100 inhabitants, 2012」では、100人あたり日本は27.9で21位となっています。 ベスト10は、以下のようになっています。
- Switzerland 41.9
- Netherlands 39.4
- Denmark 38.2
- France 37.8
- Korea (Rep.) 37.6
- Norway 36.9
- Iceland 34.5
- Belgium 34.1
- Germany 34.0
- United Kingdom 34.0
インターネット利用率
付録5は「Percentage of Individuals using the Internet, Worldwide, 2012」です。 インターネットを利用する個人の割合です。
日本は100人あたり79.1人で29位です。
1位は96.0でアイスランドですが、逆に考えるとインターネットを利用しない人が100人中4人しかいないということになりますが、統計に0歳児を含めているのかどうかとかで各国の統計基準等が違っているので、ある程度以上高い国同士の差は集計手法の影響を受けてそうだとは思いました。
国家プラン
余談ですが、付録1の「List of National Broadband Plans」で日本における最新のブロードバンド国家プランとして「New Broadband Super Highway (Haraguchi vision II)」と書いてあるのを見ると、そういえばそんな話題もあったなぁという気分になれそうです。
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