ISPのルータアップデートでAdBlockデフォルトONに
フランス第2位のISPであるFreeが提供しているルータであるFreeboxのファームウェアアップデートが広告カット(Ad blocking)機能を含み、しかも、それがデフォルトでONになっていることが話題になっています。
ファームウェアアップデートで行われたというのも、恐らく大きなポイントです。 ユーザ宅内にあるルータの機能がソフトウェアアップデートで変わるため、新たに機器を配布することなく、ソフトウェアダウンロードだけで契約者の挙動を変えることが可能です。 ArsTechnicaの記事を見る限りは、今回のアップデートによる影響は、まだ、さほど出ていないようですが、新しいファームウェアを導入するユーザが増えれば影響が出てくるのかも知れないとは思います。
一部界隈では、Freeと言えば、6rdを利用して急激にIPv6ユーザ数を増やしたISPとして有名ですが、また今度も大胆な行動に出たなぁという感じです。 6rdのときも、ファームウェアアップデートでユーザに対してIPv6接続性を提供していました(RFC5569参照)。
なお、この記事ではネット広告カットの是非に関する議論はあえてしません。 フランスの法律がどうなってるか知りませんし。
ただ、これが受け入れられて数年間続いたら、どうなるのかを見てみたいという好奇心はあります。 国内第2位のISPユーザの大半が広告ブロック機能を切らずにインターネットを利用し続けた結果、数年後にフランスのインターネットコンテンツがどのような変化を遂げているのかは、色々参考になりそうです。
深く考えずに予想すると、1) 特に何も変わらない、2) Freeが袋叩きにあってAdBlock機能をやめる、3) コンテンツ側がFreeユーザへの表示を拒否して騒動になる、4) 広告とコンテンツが融合していってステマ的な記事の比率があがる、などが思いつきますが、実際はどうなのでしょうか。 今後が非常に気になる案件です。
追記
私の予想は見事に外れました。。。 その後、フランス政府がFreeに対して広告ブロックの停止を命令しました。
この広告ブロックはFree vs Googleという構図があったようです。
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