OpenFlow ShowCase、HPの展示内容 [Interop Tokyo 2012]
HPによるOpenFlow ShowCaseのデモは、OpenFlowと認証を結びつけつつ管理ツールでGUIを使ってフローの制御が可能になるというものでした。
HPは、今年4月にネットワークを仮想化に関するビジョンであるVirtual Application Networks(VAN)として発表しました。 そのVAN対応製品の発売開始を7月に控えています。
VANは、IMC(Intelligent Management Center)をプラットフォームとしてVANのアドオンモジュールを組み込む事で実現されますが、今回のOpenFlow ShowCaseでは、IMCによるOpenFlow制御が紹介されていました。 OpenFlowそのもののデモというよりは、IMCがOpenFlowを活用したソリューションも用意しているという方向性のデモかも知れません。
VANを実現するIMCには、以下の3つの特長があるそうです。
- EVBに対応しないレガシースイッチであってもアプリケーションの動きに応じた設定を動的に変えることができる
- EVBに対応しているスイッチを利用すればスイッチ自身がアプリケーションに対するネットワーク設定を動的に変えることができ、それを管理する事が出来る
- 将来的にはOpen FLOWを利用し、それらを含めたIMCでの集中管理が可能
このデモを見て最初に気になったのがOpenFlowコントローラでもあるIMCが、どのような手法でOpenFlowスイッチ網での経路構築を行っていくのかという点でした。 OpenFlowを利用して適切な資源管理ができるということは、OpenFlowスイッチ網がどのような構成になっていて、どのようなトラフィックが流れているのかをIMCが常に把握する必要があります。
それに対する回答が、IMCが全ての設定、物理、論理コンフィグレーションを全て持っているというものでした。 IMCが全ての機器の接続状態を把握してトポロジー情報を保持していると同時に、IMCがセンターとなりコンフィグレーションの反映等を全て一括して行えるそうです。
さらに、IMCは物理ネットワークだけでは無く、仮想ネットワークの管理も可能であるのも特長だそうです。 VMWareのvCenterを利用することで仮想環境の統合管理が可能ですが、vCenterは物理的なネットワーク機器の設定は管理できません。 VMのマイグレーションに応じて、各物理スイッチの設定を変更する必要があるような状況にIMCは対応しているようです。
最後に
HPが数ヶ月前に掲げていたVANという大風呂敷は、いまいちわかりにくかったのですが、具体的に何をどうしようとしているかの片鱗が見え始めると、どういったところを目指す製品や取り組みなのかを推測するのが楽しくなって来る今日この頃です。
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