OpenFlow ShowCase、Brocadeの展示内容 [Interop Tokyo 2012]
OpenFlow ShowCaseでBrocadeが行っている展示内容です。 ユースケースなどをあえて語らず、「OpenFlowを使うと、従来のスイッチでは実現できなかったことの例」という方向性で非常にシンプルな展示内容です。
デモは4種類あります。 物理構成は全てのデモで同じです。 PC1以外は全て同じIPアドレス,MACアドレスです。
OpenFlowコントローラは、openvswitchの中にはいっているovs-ofctlです。
OpenFlowスイッチの設定と回線断があるかないか等がデモシナリオ毎に違います。
OpenFlowがマルチベンダで動作することもデモ内容に含まれています。 OpenFlowスイッチは1番と2番がBrocadeのスイッチです。 3番がHPのOpenFlowスイッチ、4番がPica8のOpenFlowスイッチです。
デモ1
デモ1は通常のシングルフローです。
この図の赤い線が映像とping(ICMP Echo Requst)を示しており、黄色い線がpingの応答(ICMP Echo Reply)を示しています。
デモ2
このデモでは、マルチフローが可能であることが実演されています。
PC1からの映像データパケットは、OpenFlowスイッチ1で3つに複製されて、OpenFlowスイッチ2,3,4へと転送されます。 OpenFlowスイッチは、それぞれ接続されたPCへとパケットを転送し、PCで映像が再生されます。
映像転送と同時にPC1から10.0.0.1に対してpingが行われます。 OpenFlowスイッチはICMP Echo Requestを3つに複製し、OpenFlowスイッチ2,3,4へと転送します。 OpenFlowスイッチから転送されたICMP Echo Requestは、それぞれのPCへと転送され、ICMP Echo ReplyがPC1へと送信されます。 PC1は、ICMP Echo Replyを3つ受け取ります。
デモ3
このデモでは、マルチパスが行えることが示されています。
PC1から送信された映像データがOpenFlowスイッチ1で3つに複製されて、OpenFlowスイッチ2,3,4へと送信されます。 OpenFlowスイッチ3と4は、接続されたPCへのパケット転送は行わずにOpenFlowスイッチ2へとパケットを転送します。 そのため、PC3とPC4では映像が再生されません。
映像送信と同時にpingもPC1から行われますが、ICMP Echo RequestとICMP Echo Replyが、それぞれ複製されるので、PC2は3つのICMP Echo Requestを受け取り、PC1は9個のICMP Echo Replyを受け取ります。
このデモでは、2と4の間と、3と4の間の経路を遮断しても1から2まで映像が配信され続けて映像が途切れないという実演も行われます。
デモ4
4つ目のデモは、迂回経路を実践するというものです。
OpenFlowを利用して、あえて最短経路を通らずに迂回経路を通過させています。
最後に
個人的には、こういう硬派な展示が大好きです(笑。
追記:100GインターフェースでOpenFlow
二日目から100Gインターフェースを利用したOpenFlowがOpenFlow ShowCaseで展示されています。
BrocadeでのOpenFlow対応は、ハードウェア変更を必要とせず、ソフトウェアアップデートだけです。 そのため、データ転送部分に関しては、従来のL2/L3転送もOpenFlowも同じです。 コントロールプレーンを従来のL2/L3プロトコルから書き込む代わりに、OpenFlowから書き込むという実装です。 そういった実装のため、実際の転送に関しては従来と変わらないパフォーマンスが出ますが、それを示すデモとなっています。
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