IPv4アドレス - 移転か返却か? (IPv6対応への道しるべ:第6回)
gihyo.jpで連載をさせて頂いている「IPv6対応への道しるべ」第6回の記事が公開されました。 第6回は、IPv4アドレスを移転すべきかそれとも返却すべきかに関して、NECビッグローブの川村聖一氏、日本ネットワークインフォメーションセンターの川端宏生氏、奥谷泉氏にお話を伺いました。
APNICにおけるIPv4アドレス在庫枯渇によって「IPv4アドレス返却」の意味が変わってしまい、「IPv4アドレス埋蔵」のようになっているという背景に関する話です。
APNICにおけるIPv4アドレス在庫が枯渇したことによって、「最後の/8ブロックからの分配ポリシー」が発動してIPv4アドレスの分配ポリシーが変わり、各組織は合計で/22となるまでしか割り振りを受けられなくなりました。
それに伴ってIPv4アドレス返却の意味が変わってしまいました。 それまでは、IPv4アドレス返却はIPv4アドレス在庫の増加を意味しており、焼け石に水ながらもIPv4アドレス在庫枯渇の発生時期を後ろにずらす効果がありました。 しかし、分配ポリシーが変化したことで、IPv4アドレスを返却してもブラックホールに吸い込まれるだけで埋蔵させていくようになってしまいました。
返却されたIPv4アドレスの割り振りは、現時点では最後の/8ブロックを使い終わってからの割り振りになりそうですが、最後の/8ブロックからの割り振り速度を見ると、最後の/8ブロックがなくなるのは20年後ぐらいになりそうです。
そういった背景をもとにした「IPv4アドレス移転」と「IPv4アドレス返却」に関して色々と伺いました。
情報通信業界内での雰囲気の変化も話題として登場しています。 1年か2年ぐらい前は、金銭的な対価を伴う移転である通称「IPv4アドレス売買」に関して「IPv4アドレス売買なんてとんでもない」のような雰囲気が多くありましたが、実際にIPv4アドレス在庫が枯渇して「本当の枯渇」が現実のものとなりつつある現在は「IPv4移転を積極的にした方が良いのでは?」という雰囲気に変わりつつあります。
詳しくはgihyo.jpの記事をご覧下さい!
最近のエントリ
- 日本のIPv6採用状況が50%を超えている件について
- 「ピアリング戦記」の英訳版EPUBを無料配布します!
- IPv4アドレス移転の売買価格推移および移転組織ランキング100
- 例示用IPv6アドレス 3fff::/20 が新たに追加
- ShowNet 2024のL2L3
- ShowNet 2024 ローカル5G
過去記事