とある電子書籍の世界的販売部数データ
Kindle Direct PublishingがAmazon.frでの販売に対応しました。 これにより、日本からもフランスのAmazon Kindle StoreでもKindle向け電子書籍を販売できるようになりました。 これまで、Amazon Kindle Direct Publishingは、米国のAmazon.comだけではなく、イギリス、ドイツでの販売が可能でしたが、フランスが追加された形です。 日本に居ながらにして世界に向けて有料コンテンツを販売できるプラットフォームが拡張されつつあります。
今までの販売実績データ公開
世界的にプラットフォームが整いつつある電子書籍ですが、じゃあ、「日本独自コンテンツ」を作ってみて、実際にどれぐらい売れるのかという実験的な試み開始から半年が経過したので、そろそろ経過報告をしようと思います。
以下が、月刊誌「剣道時代」で2006年の7月、8月、9月に掲載された「徹底解説 羽賀準一の剣道秘訣」という連載3回分を英語化して「Junichi Haga's Secrets of Kendo, Volume 1」としてAmazon Kindle Storeで電子書籍化し、2.99米ドルで販売した試みの販売数です(試みそのものの詳細はこちらをご覧下さい)。 「剣道時代」は1974年に創刊され、剣道界の主要情報源の一つであり続けている雑誌です。
月\地域 | amazon.com | amazon.co.uk | amazon.co.de |
---|---|---|---|
10月(11日現在) | 4 | 1 | 1 |
9月 | 19 | 6 | 2 |
8月 | 29 | 4 | 0 |
7月 | 20 | 2 | 2 |
6月 | 20 | 6 | 3 |
5月 | 18 | 8 | 1 |
4月 | 8 | 3 | 0 |
剣道人口が日本以外でどれぐらいなのかという問題もありますが、全く売れていないわけではなく、ポツポツと売れているという状況です。 各国のAmazon Kindle Store内で「kendo」と検索するとトップに登場しますし、Amazon.comに「2刊が出たら是非買いたい」と5つ☆をつけて頂いています。
今のところは、販売数が急激に増えるという状況にはなっていませんが、IT業界外に電子書籍の波が一気に押し寄せ、世界的に電子書籍が普及すれば、この数値にも大きな変化があるかも知れないので、一種のバロメータにはなるかと考えています。 言語の壁という問題はありますが、各国に同時販売できれば国別の電子書籍普及具合の参考にもなりそうですし。
という感じで、「電子出版を世界向けにやってみた」という事例の販売数データでした。 参考になれば幸いです。
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