EtherOAM対応の面白い機器@Interop Venture Pavilion
InteropにVenture Pavilionというベンチャーが集まるコーナーがあるのですが、毎年このVenture Pavilionには面白い掘り出し物があって好きです。 今年はShowNetで使われていたESH-3105が面白いと思いました。
EtherOAM対応CPEでVLAN切れてCLIがある???
ESH-3105は、CONNECTION TECHNOLOGY SYSTEMS INC.という台湾の企業が出展しているCPEです。 大きな特徴として、EtherOAM(802.1ag)対応である点が挙げられます。 CPEでEther OAMに対応した機器は現状ではまだまだ非常に少ないそうです。
今回のVenture Pavilionでのデモは、そのEther OAMの動作デモが行われていました。 デモは以下のような構成です。
このデモは、802.1agのLBによるループバックテストで途中回線での障害を検出できるという内容でした。 デモそのものはWeb UI画面を表示するという形であったが、CLI経由でも同様のチェックが可能ということでした。
さらにこれだけではなく、SNMPマネージメント、Telnet、Web UI、シリアルコンソール、スイッチ部分をVLANとして切れて、タグVLANも可能と、802.1ag以前に定義された802.3ah、802.1q tagged frameにtagを追加して束ねる技術QinQ、さらにEtherヘッダのTPIDを選択出来る機能、CPUに負荷をかける不要パケットの遮断によるDoSプロテクションなど、盛りだくさんな機器というところを知って、思わず記事にしたくなりました。
SFPポート搭載
さらに、SFPポート搭載で光端子部分が交換可能という特徴もありました。 例えば長距離伝送用に使うのであれば、光端子部分だけを取り替えれば良いようになっているのが面白いです。 小型のCPEにSFPポートをつけてしまうところにこのメーカーの根性を感じざるを得ません。
ShowNetでも大活躍
このESH-3105はShowNetでも利用されていました。 今年のShowNetは、各種ベンダーのEther OAM相互接続実験が行われていますが、その中で、Ether OAM非対応機器の代理としてEther OAMを行っています。
なお、ShowNetでの利用方法はESH-3105本来の設計の想定外であるようです。 ESH-3105は、CPEであり、Ether OAM専用クライアントではありません。 そもそも、ESH-3105で本来uplinkとして利用される光ファイバ部分ではなく、ローカルセグメント側での利用を想定されているメタル回線側(イーサネット回線)でShowNetに接続されているというのも面白いです。
ESH-3105は、各イーサポートをVLANとして切れて、さらにIPアドレスをインターフェースに付属させられます。 CPEが何故そこまで出来るのかは疑問が残るところではありますが、そのような柔軟性が今回のShowNetでの用途を実現しているのではないでしょうか。
最後に
メディアコンバータ的なCPEであるESH-3105ですが、個人的には「ここまで出来るの?」という細かい機能のオンパレードな機器という感想を受けました。 このような尖っていて面白い機器が置いてあるので、各種展示会のベンチャーコーナーは面白と思う今日この頃です。
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