企業に一人、デジタルネイティブ
勉強会を企画したり、ネット上で良くわからないけど仲間を作ったり、ビジネスチャンスを広げるための人脈作りを勝手にしたり、そんな事を物怖じせずに自然体でこなせるようなデジタルネイティブな人材を企業が抱えると色々良いのだろうなぁと思い始めました。
「ネットで遊んでいるだけなんだけど、ネットで遊んでるだけじゃないんだよ!」という社員がいると実は強いのではないかという考えです。
デジタルネイティブがもたらすもの
同じ人だけで集まっていると、新しい知識は入ってき難くなります。 外で活動していると、今までとは全く違った視点に急に出会う事があります。
視点だけではなく「出来る事」が広がることもあります。 また、「仕事」を受注することにも繋がる事もあります。 会社やサービスの知名度を上昇させる効果がある場合もありそうです。
一番多いのは「さらにワンホップして人を紹介してもらう」という利益だろうと予想しています。 何かをしようと思った時に「○○のキーマンって誰だろう」とか「○○に関して知っている人に意見聞きたい」とかが良くありそうですが、デジタルネイティブぽい人は「あ、その人紹介してもらえそう」と平気で言う事がありそうです。
「何か良くわからないけど妙な人脈持っている人」というイメージになるのでしょうか?
企業に一人、いるといいのかも
中小企業では、今後、そのようなタイプの人間が一人いるかいないかで企業全体の方向性が大きく変わる可能性もあるのではないでしょうか? 一方で、大企業では、そのようなタイプの人間を「飼いならす」のは多少難しいかも知れません。
このような人は「外で遊んでいる」ようにしか見えないことが多いです。 ガチガチに「成果」を明確にするような規定があると、特に難しくなりそうです。
企業がこのようなタイプの「デジタルネイティブ」を活き活きとさせる方法としては、奨励金を出すとかではなく、ネット上での存在感を出したり人脈作りを「業務」として認め、ある程度の時間をネット上で「楽しむ」事に使う事を許可することなのではないかと思います。
ただし、企業に対して正しく利益を還元する方法もあらかじめ設定しておく必要があるような気もします。 例えば、「○○システムの認知度向上」「○○というスキルを持つ人材へのコンタクト」「ネットリテラシーが高い学生へのアプローチ」「○○という分野の人材ヘッドハンティング」「○○という分野に強い企業との提携」「広報手段の拡充」などがありそうです。
あと、機密情報を漏らさないようにとか、企業に対してマイナスイメージを作るような行動は控えるようにという事を守ってもらう必要もありそうです。
「外に行く」難しさ
「外に出て行く」ことで難しいのは、知らない人にいつの間にか認識してもらいつつ、仲良くなって行く事と、仲良くなった後にビジネスへと話を発展させられるように相手に実力を認めてもらわないといけないところです。
単に仲良くなったような気分でいるだけでは、実は不十分です。 相手に「仲良くなり続けるメリット」とか「一緒につるみたいと思わせる魅力」というものが必要なんだろうと思います。
それはきっと「何かのスキルがある」という場合もありそうですが、「一緒につるんでいて楽しい」とか「○○界隈では目立っている」とか、そのようなものなんだろうと思います。 本人が意識することなく、このような事を「楽しいから」という理由で続けられる人材には実は希少価値があるのではないでしょうか?
Linuxが出来上がった理由も「それが楽しいから」ですし。
今がチャンス
今はまだオンラインに打って出る人が少ないので、リアルを含めてオンラインで活動している人の「密度が高い」状態になっています。 「この人凄いな」とか「この人光る部分がある」と思える人に出会える確率が非常に高い気がします。
今後、商売商売した雰囲気の人がビジネスのために無理矢理オンラインに打って出てきたりすると「密度が薄い」状態へと劣化するかも知れません。 まだ、劣化が進んでいない今から色々なところに顔を出せる人間を育成していけるかどうかが非常に重要になるのではないかと思った今日この頃です。
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