Re: プログラミング能力をつけるための高速道路を造りたいという話 - タムケンブログ
「プログラミング能力をつけるための高速道路を造りたいという話 - タムケンブログ」を読んで。 非常に良い試みだなぁと思いました。 あと、セキュリティ&プログラミングキャンプやカウボーイ大会や1000speakersのような取り組みは偉大だなぁとも思いました。
以下、感想などです。
このサイト
当初、このサイト(Geekなぺーじ)を作った目的が似たようなものでした。 自分が調べた事などを、他の人が見られるようにということで技術情報をまとめて書いたりしていました。 (今はブログを書く時間が多くなってますし、途中アフィリエイトが楽しくなって、そっち系のページも作ったりしましたが。。。)
ただ、本当の意味で初心者や入門者が参考にできるほど、噛み砕いた説明が各カテゴリで出来ているかというと、多少つらい面もあると思います。 このサイトの傾向としては、どちらかというと、細かすぎて本には載ってないような一部のプログラミング解説ページなどの方が役に立ててるかも知れないと感じる時があります。
プログラマが食べていくこと
昔未踏をやった時(第2回、2001年)は、まだ博士課程の学生でした。 当時は未踏プロジェクトが今ほど注目されていませんでした。
未踏プロジェクトは、「作りたい何か」に関して金銭的バックアップを公式にしてくれるところが大変ありがたかったです。 学費と生活費を全て自費で出していたけど、研究室に居続ける時間(何かをし続ける時間)を削りたくない私にとっては大変良い制度でした。 未踏に参加していない時期は、春休み/夏休み/冬休みなどの学校が無い時期に集中的にアルバイトをしていました。 学校がある時期も多少はバイトをしていましたが、できるだけ時間を割かないようにしていました。 (継続して時間が必要な家庭教師などはやりませんでした。夏休みや冬休みにゴミ収集や日雇い工事現場でバイトをしてる時期もありました。)
その当時から思っていることとして、「自分の生活費を稼ぐために生きる」というのは切実だし重要な事です。
会社に入って「雇われるプログラマ」という立場を経験しました。 あの頃はある意味楽でした。 ただし、「楽」である理由として大きな企業であったということもあると考えています。
今は会社を辞めて「自分で食べていく道を探求する」という立場にいます。 そして、多くの中小企業な経営者の方々とお話をさせて頂く機会が増えました。 「プログラマがいない」という話は良く耳にします。 「プログラマ紹介して」と言われることもありますが、双方が幸せに慣れる合理的な組み合わせは今のところ発見できない事が多いです。
やる気を喚起できるか
ということで、プログラミングに関しては「やる気」をいかに喚起できるかなのではないかと感じています。 ここら辺に関しては様々な取り組みがあります。 イメージな部分と、一瞬でもいいイメージを持ってくれた人にどれだけ継続してもらえるかの勝負なのかも知れません。
私はプログラミングを勉強して良かったと考えています。 「プログラマが足りない」と叫ばれ続けているぐらいなので、探せば仕事は発見しやすいです。 やはり、手に職はある程度の強さがあると思えます。
ということで、プログラマにならなくてもいいので、プログラミングやってみませんか?
とはいえ、プログラミングを学ぶためにプログラミングをやって楽しい人はあまり多くない気もします。 何か必要があって、その目的に向かってプログラミングを勉強していくという方向性が多いのかも知れません。
霞を食べずに勉強する時間
もちろん、高速道路は重要なのですが学習する側の立場からは「高速道路に乗っているの時間をどこで作るか」も同様に重要です。
本当に調べたいと思えば、今は技術書が充実しています。 良い本を数冊購入すれば、かなりの技術が身に付きます。 さらに、基本的な内容であればWeb上でも数多く執筆されているので検索することで発見出来ます。
「それを出来る時間」は難しい問題です。 社員であれば、先行投資という意味で社員に勉強期間を与える事はあり得ますが、ベンチャーなどにそのような余裕があるとは思えません。
今のところ、私の考えとしては「学生」という立場で勉強できる間の人に対してどれだけ「やる気」になってもらえるかが勝負なのかも知れないと考えています。
プログラマが増えても。。。
ただ、学生のうちにより多く勉強した人は大手企業(もしくは目立っている企業)に行きがちなのかも知れません。 単純にプログラマが増えても、問題点としている「ベンチャーが育ちにくい」点はあまり改善されない可能性があります。 能力を身につけた人は、その能力を使って環境が整備された企業に行くことができてしまいます。
最近私が思うのが、社長やキーとなる社員が「夢」を語れるかどうかが重要だと感じています。 会社が小さくても、大きな「夢」を語って人を魅了できる人は社員を発見できているように思えます。
「この人だったら多少リスクがあっても一緒にやりたい」と思わせるだけの「夢」と「実現可能性」をどこまで感じさせられるか、この社員とこの場を共有したいという想い、などが重要だと思う今日この頃です。
そして、その「夢」はビジネスのフィールドによって全然違うでしょうし、「実現可能性」や「給料をちゃんともらえそう」に関しては様々な工夫が必要なんだろうと思います。 「実現可能性」には、「夢」を語る人が今まで歩んできた道や達成した成果などとも関係が深そうです。 給料等のための資金集めが可能と思える根拠や実績なども含まれるでしょう。
個人的には先人と関われる何かが良いかもと思う
研究室や大きな企業にいて良い点というのは、先輩の存在などだと思います。 自分での努力には限界があり、ちょっとしたことでちょっとしたアドバイスをもらえたり、ちょっとした何気ない昼食の会話の中に新しい知識があったりします。
一人で勉強していると、そのような機会が少なくなります。 ブログを読んだり、困った時にQAサイトを使うなどの方法もありますが、実際に同僚となって身近で「技術を盗む」のには及びません。
バーチャルに緩い繋がりを維持しつつ、気軽にちょっとした質問をできたり、何気ない雑談をできるような「何か」があれば良いのかもと思う時があります。 はてな村やSNSやブログなどによって近い事が実現されている場所もあるのかも知れませんが、何か一ひねりあれば面白いのかも知れません。
もちろん、技術を盗まれる側の時間や、望まれない参加者をどのように避けるかなどの問題もあるので、困難はありそうです。
でも、やっぱり多くは「人と人とのつながり」であり、直接的であれ間接的であれ「つながり」を実現できている数少ない企業にはプログラマがいるのが現状なのではないかと感じる今日この頃です。
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