ページビューに関してあれこれ妄想
「ピークは2006年!? ネットの世界は低迷の時代に入っている - 日経トレンディネット」という記事がありました。 Alexaのデータを元に、YouTubeやニコニコ動画などが躍進した一方、多くのWebサイトがPV(ページビュー)を減らしたと論じています。
結論として「YouTube」のような革新性を伴わないインターネット上のサービスは、すでに低迷の時代に入っていると言えそうだ。
なぜそんなことになったのか。
説明は難しいが、インターネットユーザー数と彼らが閲覧に費やす時間が限界に達したからではないだろうか。
しかも、そこに「YouTube」が登場し、他サイトのページビューを奪ったのだろう。
また、Webサービス全体の裾野が広がったことで、ページビューが分散したことも要因の1つかもしれない。
元記事の論拠となっているAlexaデータは、多少特殊なものです。 ユーザ層がAlexaにデータを提供するタイプの人に偏っていますし、携帯電話などが考慮されていません。 (参考:秋元@サイボウズラボ・プログラマー・ブログ: Alexa ランキング―どれだけ信頼できるか)
ただ、視点としては非常に面白かったです。 今回は、「Alexaは信頼できない」という論点には、あえて目をつぶり、色々と妄想してみることにしました。
以下、何故PVが減ったのかに関して考察してみたいと思います。
何故PVが減ったのか(妄想)
まず、PVが減った事が事実であるという仮定で考えてみました。 原因として思いつく物は以下のようなものです。 (月並みですが。。。)
- 動画を見る時間が増えた。動画を見るのは文章を読むよりも時間がかかる。よって、数としての全体のPVは減る。
- 検索エンジン技術が向上した。欲しいコンテンツに一発で行き着くまでのホップ数が減少した。よって、数としての全体のPVは減った。
- 記事紹介ブログや個人ニュースサイトの利用が増えた。自分で探さなくなった。よって、ネット上を放浪する人が減りPVも減った。
- ソーシャルブックマーク、ソーシャルニュースサイトの利用が増えた。よって、ネット上を放浪する人が減りPVも減った。
- RSSを一通り登録し終わり、ネット上を放浪などしない。
減ったのではなく単に捕捉出来なくなったのではないか
次に、「PVは減っておらず、実はデータが水面下に潜ってしまっただけではないか」という仮定の下に妄想してみました。 何故、データが水面下に潜ってしまったのでしょうか?
- RSSリーダーの台頭。全文配信をしているとRSSリーダーでしか読まないユーザが増加している。 読んでいるが、Webサイトとして表示しているわけではない。 よって、PVが減少する。特に全てをアグリゲートしてしまうWeb系RSSリーダーでは、これが顕著。
- Alexaにデータを送信するようなタイプのユーザは、特にRSS利用率も高いのではないだろうか。
- 携帯ユーザが増加した。 サーバのアクセスログには残るが、JavaScriptでの集計が出来ない場合が多い。 PCを前提にしているサービスも携帯情報は反映していない。 例えば、Alexaには携帯ユーザのデータが入っていない。
- 自動的に広告や集計用スクリプトを無効化してしまう事が可能な仕組みがブラウザに入れられるようになった。
- セキュリティ用にProxyを使っている。 Proxyのキャッシュ機能が有効になっている場合、Webサイトにアクセスせずに表示される可能性もある。 また、Webサイトのアクセスログは残るが、アクセス集計用JavaScriptは使われないという可能性も僅かながらある。 大企業などでは、社外ネットワークに出るためにProxyが義務化されている場合がある。
今後、爆発的にインターネット利用が増える要員?
こんな事を考えているときに、「asahi.com:テレビの深夜放送自粛しては? 自民、環境対策で検討へ - 政治」というニュースを見ました。
これが実現すれば、深夜テレビを奪われた人々のアテンションは恐らくインターネットに向かい、爆発的なPV増加を多数のサイトにもたらすのではないでしょうか。
深夜テレビを見ていた人がYouTubeに殺到し、1対1のユニキャストTCP通信が太平洋を大量に渡るという状況が、深夜に定常化するかも知れません。 ユニキャストというぐらいで、各通信を構成するパケットがアグリゲートされる事もなく、国際線がパンク状態。 そして、パンク状態が引き起こす輻輳(ふくそう)が、パケットの再送を呼び起こし、通信効率が低下し、ルータの消費電力が世界的に上昇。 アメリカから「深夜番組復活させないと二酸化炭素が増えるだろうが!ボケェ!」と言われ、 そして、「電波を使ったブロードキャスト(一斉配信)形態の深夜放送は実はエコだった!」という結論が出たら笑えますね。
ちょっと、話が飛躍し過ぎました。 失礼しました。
最後に
うーん。 突っ込みどころ多過ぎですね。。。
でも、もうちょっと妄想を膨らませてブレストを続けると何か面白いネタが出てくるのではないかと思う今日この頃です。 突っ込み大歓迎です!
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