ブログのアクセスアップのために「良いコンテンツを書き続ける」の真意
ブログのアクセスアップに関する話題が出ると「良いコンテンツを書き続ける事が一番だよ」という話になることが多いです。 私もそう思います。
しかし、多くの人にとっては「そんなのわかってるよ」「良いもの書いても誰も見てくれないぞ」という感想を持つと思います。 ここでは、「良いコンテンツを書き続ける」が持つ真意を私なりの感想で書いてみたいと思います。
なお、ここで書いている事柄を、私も実践できていないのでご注意下さい。 あくまで目標とするところetcなので。。。
重要なのは「良いコンテンツ」のストック
私が考える「良いコンテンツを書き続ける」事の真意は、始めてきた訪問者に再度訪問してもらい、定期購読者になってもらうためのストックを用意する事です。
アクセスログを観察していると、特定の記事にたどり着いた人がRSSに登録してくれるまでの流れとして以下の挙動が一般的です。
- 記事を読む
- 過去の人気記事を読む
- 過去の記事一覧を読む
- 過去の記事を何個か読む
- RSSに登録(定期購読者様一人増加!)
これは、ある特定の記事を読んだ後に、「この人、他には何を書いているのだろう?」と気になり、色々読んでみた結果、「もうちょっと読み続けてみるか」となっているものと予想しています。 このような流れを作るためには、「良いコンテンツ」のストックが必要になります。 そして、「良いコンテンツ」のストックが無ければ、定期購読者が増えにくくなると思われます。
書き続けていると、特定の記事が何かの拍子にヒットする事があります。 その「ヒット」は想定しない時に発生する事が多いです。 任意のタイミングで、自分の文章をショーケースとして並べるには、「良いコンテンツを書き続ける事」以外の方法は無いのではないでしょうか。
アナロジー的には「受付に立っている時には、いつどんな人が来るかわからないので、いつでも身なりを整えておけ」という感じでしょうか。 うーん。何か違う気もしますが、まあ、そういうことで。
「良いコンテンツ」を持っているだけでは駄目
「良いコンテンツ」を書いていたとしても、そこにたどり着けるような動線を作っていなければ、意味がありません。
任意のコンテンツに対して、任意のタイミングで来訪した人が「良いコンテンツ」にたどり着けるようにしておく事が重要です。 具体的には、以下のような手法が一般的だと思います。
- 人気記事一覧を全ページに
- 最新記事一覧を全ページに
- カテゴリ別記事一覧を全ページに
これ以外にも、自分のサイトでアピールできる記事を列挙してくれる外部サービスを利用するという方法もあります。
多少極端な事を書く
多少極端な主張をする事も重要です。 例えば、マンガや映画に登場する人物を思い描いてください。 良く覚えているような作品の中に登場する、面白いキャラというのは現実世界からすると非常に極端だと思います。 「こんな奴が隣にいたら友達になりたくない」というようなキャラほど、作品の中では輝いていると思います。
意識して極端な事を書くことも可能ですが、自分にとっては普通でも他人から見ると極端な意見という特徴を持った人ほど、自然体でこれを実践できるため、読者を集めやすい傾向にあるのかも知れません。
どの分野の、どのような箇所にその極端さを求めるかは、パーソナルブランディングです。 恐らく、これは一瞬で出来る事ではありません。 「良いコンテンツ」を複数積み重ねる事によって、その人のブランドが形成されていくと思われます。 ブログの各コンテンツが樹木の年輪になっていくようなイメージでしょうか。
ただ、パーソナルブランディングの方向性によって、その後の発展が大きく変わると思うので注意しましょう。 攻撃的な主張を多く行っていると、広告掲載等に悪影響を及ぼしたり、就職/転職でマイナスポイントになる恐れがあります。 逆に、控えめな主張ばかり繰り返していると「主張のない薄い人」に見えてしまうかも知れません。
世の中に無いものを書く
「極端な主張」に近いかも知れませんが、「世の中に無いものを書く」という方向性で独自性を出す事も可能です。 私は「世の中に無い」コンテンツは「良いコンテンツ」なのではないかと考えています。 そして、「世の中に無い」ものを数多く取り揃えているブログは、独自性のあるブログであると思います。
「世の中に無い」というのは限りなく困難な事に思えるかも知れませんが、必ずしもそうとは限りません。 「世界に無い発明をし続けなければいけない」というわけではありません。 設定した特定のコミュニティを「世の中」とし、その範囲内に「無い」状態であればOKとすれば良いのです。
例えば、以下のようなものも「世の中に無いコンテンツ」と言えるのではないでしょうか。
- 特定の業界の人にとっては常識だけど、その他の人は知らないこと
- あまり紹介されていない本
- 特定の議論に対して、マイナーな主張
- 日本語では紹介されていないブログ記事
- 日本語では紹介されていない論文
しかし、自分が「世の中に無い」と信じ込んでいるだけで、実は世の中に溢れかえっているということもあります。 ちょっと検索すればわかる程度の話もありますが、検索単語を知らないだけという可能性もあります。
まあ、気にし過ぎても仕方がないので、とりあえず公開してみるという手段もあります。 万人が共通で知っている情報というものは非常に少ないので、読んでくれた誰かにとっては「知らない情報」となってくれると期待しても良いような気がします。 公開して付属情報をコメント欄に書き込んでくれる人が現れれば、それが自分の文章に対する補足になってくれるというのもあります。 補足が増えていくと、コメント欄を含めた記事全体に厚みが増します。
古すぎる情報が「最近世の中に流通していない情報」である場合もあります。 知っている人は知っていても、あまりに情報が古くて知らない人が多いような場合は逆に狙い目かも知れません。
自分の好きな事を書き続ける
では、「良いコンテンツ」とは何でしょうか? ストライクゾーンは人によって違います。 自分にとっては「良いコンテンツ」でも他人にとっては、クソコンテンツである事も多いです。 そして、恐らく万人ウケするコンテンツというのは存在しません。
ブログ(もしくはWeb)においては、ストライクゾーンは自分で設定しなければいけません。 言い換えると、特定のストライクゾーンを持っている人達の集合を自分で想定しなければなりません。 これは、「自分が狙う読者はこのような事が好きな人たちだ」という事を意識するということです。
ストライクゾーンを意識する事ができれば、それに沿った内容を中心に書き続ければ良いと思います。 特定のストライクゾーンを意識した投稿を続けていれば、自ずとコミュニティが出来上がってきます。
ただ、普通はそこまで厳密に考えなくても良いです。 自分の好きなことを中心に書いていれば、自分と嗜好が似通った人が勝手に集まってきます。
自分の好きな事が複数あって、まとめ切れない場合には、サイトを複数作れば良いだけです。 私はこのサイトでIT系の話を扱い、熱帯魚系の話は別サイトで書いています。 それぞれ、全く異なった読者の集合が形成できていると思います。
この場合、注意しなければいけないのは、業界の常識に染まり過ぎないことだと思われます。 特定の業界ではOKである事でも、他の業界からは非常識と見られる場合があります。 他の業界に属する人から見て、あまりにも反感を煽ってしまいそうな内容を知らず知らずのうちに書き続けて、予期しない媒体で記事を紹介されると大炎上する可能性があるので注意しましょう。
例えば、以前大型プレコを水から出して撮影した映像をYouTubeに掲載していたのですが、ヨーロッパやオーストラリアと思われるユーザから「動 物 虐 待!」と書き込まれました。 プレコは空気も吸える魚であり、また水から出してもさほど暴れないので、水から出して撮影をするショップも多いです。 熱帯魚雑誌を見ていると、手づかみで水から出して撮影した広告もあります (網で掬うと網がトゲに絡まってしまいプレコを痛める可能性があるので、プレコは手づかみが基本です)。 現地では水から出して置いておいても半日以上生き続けるので保存がきく魚(食用)として重宝されているという話も聴きます。 ただ、魚を水から出すという行為は「かわいそう」と思う人が多かったようです。 結局、水から出すシーンが含まれる映像は全てYouTubeから消去しました。
ただ、この「注意」は非常に難しいのが現状だと思います。 自分が好むコミュニティを作り上げる事に成功している場合、自分と嗜好が似通った人が集まる傾向があるため、そこにいる人の多くが「問題と思わない」可能性があるからです。 ある日突然、「大問題だ!」と叫ぶ人が大量に出現する可能性があるというイメージでしょうか。
絡むべきか、絡まざるべきか、それが問題だ
ブログにおいては、良いことを書いたことを広めるために、他のブログと絡む事が重要であるという主張が一般的です。
しかし、絡まずにひたすら「Going my way」的に自分の好きな事を書き続けるという方法もあります。 ある特定の瞬間に全員が同じ方向を向いている事自体を嫌う読者も多少はいるため、独自性を出すには良いのかも知れません。 ただし、この方法はアクセスを集めるには不向きだと思います。
しかし、気が楽な面もあるので、私はあまり絡まない方式が好きです。
細かいアクセスアップノウハウは表面化しにくいかも
さて、結局この文章も曖昧な表現が多くなってしまいました。 「いや、本当に欲しいのはスグに効果がある方法なんだから!」と思う方もいると思います。
そのような即効性のある手法が無いとは言いません。 恐らく、即効性があり、かつ効果的な手法もあると思います。
ただ、残念ながらそのような手法は「コツコツ書いた事による経験が生み出してくれる物」だと思います。 人が集まり出すと、様々な人の動線が見えてきます。 それを見ていると、「ああ、こうすればよかったのか」というのが後からわかることもあります。
しかし、その多くは多少の問題を抱えた手法である場合があります。 例えば、検索エンジンSPAMに限りなく近い手法を思いつく事があるかも知れません。 これは、効果があるかも知れませんが、あまりお勧めできません。 例えば、特定の大手ブロガーがネタとして取り上げてくれるには、ココからネタを拾え!というスイートスポットがあるかも知れません。 これは、場合によっては相手に迷惑がかかります。 例えば、この大手ブログスペースで、この動作をすれば、たちまちトップページへ!という裏技があるかも知れません。 これは、公表した瞬間に無効にされるかも知れません。 また、手法によっては「世間のために」と公表した本人が強く非難される場合もあり得ます。
このような理由から、厳選された当たり障りのない手法ばかりが表面化するのではないかと予想しています。
結局は、焦らずに「良いものを書き続ける」という心の余裕も重要な要素かも知れません。
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