インターフェースのIPアドレスを設定する
ネットワークプログラミングを行っていると、自分のネットワークインターフェース(NIC)に設定されているIPアドレスを変えたくなる事があると思います。 ここでは、Linuxでインターフェースに設定されているIPアドレスを変更する方法を説明したいと思います。
単純なIPアドレス変更プログラム
Linuxでの簡単なIPアドレス変更プログラムのサンプルを以下に示します。 このサンプルを実行するとIPアドレスが変わってしまうのでご注意下さい。 このサンプルはネットワークインターフェースのIPアドレスを変更できる権限(rootなど)を持ったユーザとして実行しないと失敗します。
#include <stdio.h>
#include <string.h> /* for strncpy */
#include <sys/types.h>
#include <sys/socket.h>
#include <sys/ioctl.h>
#include <netinet/in.h>
#include <net/if.h>
int
main()
{
int fd;
struct ifreq ifr;
struct sockaddr_in *s_in;
fd = socket(AF_INET, SOCK_DGRAM, 0);
s_in = (struct sockaddr_in *)&ifr.ifr_addr;
/* IPv4 */
s_in->sin_family = AF_INET;
/* 変更するIPアドレス */
s_in->sin_addr.s_addr = inet_addr("10.1.2.30");
/* IPアドレスを変更するインターフェースを指定 */
strncpy(ifr.ifr_name, "eth0", IFNAMSIZ-1);
/* IPアドレスを変更 */
if (ioctl(fd, SIOCSIFADDR, &ifr) != 0) {
/* 失敗したら理由を表示 */
perror("ioctl");
}
close(fd);
return 0;
}
Linuxでは、IPアドレス情報を変更するためにioctlを利用します。 ioctlを使用するにはソケットを開く必要があります。 作るソケットはAF_INETであればTCP(SOCK_STREAM)でもUDP(SOCK_DGRAM)でもかまいません。 このサンプルではUDPのソケットを利用しています。
IPアドレスを変更するために開いたソケットは、アドレス情報の変更とともにcloseしてしまっても大丈夫です。 もちろん、ソケットをそのまま使い続ける事も可能です。