IAB、IPv4を前提とした標準化を行わないことを求める声明を発表
IAB(Internet Architecture Board)は、7日にIPv4を前提とした標準の開発を行わないことを求める声明を発表しました。
声明によると、IPv4アドレス在庫は既に枯渇し、IPv4とIPv6によるデュアルスタック環境やIPv6のみによるネットワーク構築が急速に増つつあり、その傾向は今後も続くとあります。
そのため、今後、IETFではIPv6を前提とした標準化を進め、新しいプロトコルなどでIPv4との後方互換を求めない方針を声明で伝えています。
今後、IETFで標準化されるプロトコルは、IPv4に依存せずにIPv6のみで運用可能であることが求められます。さらに、RFCなどの文書で示される例も、IPv4ではなくIPv6で記述することを求めています。
IPv4とIPv6のデュアルスタックや、移行技術(共存技術)などによって、IPv4との後方互換を実現する環境の必要性がまだ続くことは認めつつも、標準化団体にとって大事なのは、IPv4からIPv6への移行の障害となったり減速させるような標準化を行わないことであるとあると声明は述べています。
この声明を読んだ私の感想としては、最近のIETFでは、IPv4の利用を減らしてIPv6への移行を促進させるべきという論調が強くなっているという流れを示す声明であるというものです。一時は「IPv6対応」という視点が増えていたように思えるのですが、最近は「IPv6への移行」であり「IPv4の利用をやめる」という視点がまた増えているんだなぁという感じです。
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