RFC6724: Default Address Selection for Internet Protocol Version 6 (IPv6)

2012/9/11-2

RFC3484を置き換えるRFC6724が制定されました。 今後、IPv6が関連する話題で非常に多く登場することになるRFCだと思うので、IPv6に興味がある方々はご覧になることをお勧めします。

RFC6724のauthorとして、NTTの松本存史氏が加わっています。

元のdraftには他の方々も含まれていましたが、draft-ietf-6man-rfc3484bisからは日本人は松本氏だけに変わっていました。 authorには含まれていませんが、日本から多くの関係者が議論に加わって完成したRFCだと思われます。

過去のdraftの変化を見て行くのも面白そうです。

NTT IPv6フレッツ網関連

10.3.1として「Handling Broken IPv6」という節も追加されいます。 これは、あきらかにNTT IPv6フレッツ網を意識した記述だと思われますが、たとえば、"broken"という表現が「"」を含んでいる点などに「もしかしたらこういう議論があったのかも」など、綱引きの跡が感じられ非常に興味深いです。

(追記) と、思って書いてみたんですが、どうもそうじゃないみたいです。失礼しました。

その他いろいろ

ULA(Unique Local IPv6 Unicast Address)はRFC4193(2005年)であり、RFC3484(2003年)よりも後に標準化されました。 そのため、RFC3484内にはULAの扱いに関する記述がされてません。 RFC6724には、ULAの扱いに関する記述もあります。

6to4 IPv6アドレス(2002::/32)がIPv4よりも低い優先度になりました。 この変更により、将来の実装では「6to4を経由することによってIPv6で通信する方がIPv4よりも通信品質が著しく悪くなる」という状態を避けやすくなるものと思われます(6to4の問題に関しては「単なるIPv6対応と,使えるレベルの対応はまったく別の話 - Tokyo6to4プロジェクト」を参照)。

Appendix Bが「Changes since RFC 3484」となっているので、詳しくはそちらをご覧下さい。

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