標準化の方向性をコイントスで!IETF84
世界各国から技術者等が集結して行われる標準化会議で、プロトコルの方向性がコイントスで決まるという珍しいできごとがありました。 コイントスが行われたのは、先週、バンクーバー(カナダ)で行われていたIETF84のsoftwireワーキンググループです。
そのときの様子を撮影した動画をMark Townsley氏がFacebookに投稿しています。 わざわざ動画が掲載されているぐらいなので、恐らく珍しい事例なのでしょう。 少なくとも私がIETFに参加していたときには聞いたことがないですし、今回参加していた数人に聞いても「同様の事例は聞いたことがない」と言ってました。
動画のタイトルが「Rough consensus, running code, and the occasional coin toss.」となっているのも面白いです。 今回は、大まかな合意という意味では意見は二分されていて、両方に動作しているコードが存在していたので、最後はコイントスで決めてしまったという流れのようです。
コイントスの様子
Internet Area DirectorのBrian Haberman氏がコインを親指に乗せてコイントス。 Brian Haberman氏と一緒に映っているのは、Internet Area DirectorのRalph Droms氏と、Softwire WG ChairのSuresh Krishnan氏。 表が出ればMAP-EとMAP-Tを統合、裏が出れば2つの異なるプロトコルとして標準化。
コインが上に投げられ、、、
地面に落下。
裏が出たので、MAP-TとMAP-Eは別々のプロトコルで。
Minutesでの記述
softwire WGのmintuesには以下のように記述されています。
Chairs: Going to ask a series of questions.
*Slides*
Q1: Do you consider MAP-E and MAP-T to be completely different solutions?
A: About the same number of people answer yes and no.
Q2: MAP-T will not preserve the DF bit in IPv4 packets in one specific case.
Is this important?
A: Some people answer yes. Remi clarifies why this is important. Discussion
between Xing and Remi, Suresh. Simon: it would break path MTU.
** Coin toss: between MAP being one or two solutions.
Ralph is calling.
One solution is what Ralph calls in the air. Brian throws.
Results is tails: MAP is two solutions.
MAP-EとMAP-Tに関して
MAP-EとMAP-Tは、6rd、SAM、4rdなどを経て標準化が行われているプロトコルです。
MAP-EとMAP-Tに関しては、JANOG30での「これでいいのか4rd -標準化と実装と運用のはざまの奮闘記-」という発表がわかりやすかったので、興味があるかたは資料を見て頂ければ面白いと思います。
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