OpenFlow ShowCase、NECの展示内容
Interop Tokyo 2012 OpenFlow ShowCase内で行われているNECデモの内容を聞いて来ました。 NECは、昨年のInteropでもOpenFlowデモを行っていました(参考)。 今年は「ネットワークマネージメント」に主眼を置いたデモとなっています。
今年のデモの内容
今年のデモでは、OpenFlow ShowCaseとNECブースを繋いでいます。 OpenFlow ShowCaseをパブリッククラウド、NECブースをプライベートクラウドにみたてており、それぞれ別のOpenFlowコントローラが制御を行っています。
プライベートクラウド側ではWebSAM、パブリッククラウド側ではOpenStackによる仮想環境構築が可能となっています。 このデモのコンセプトとしては、「プライベートクラウドで環境構築を行いつつ、プライベートクラウドの資源が一時的に足りなくなった時に迅速にパブリッククラウドから動的に資源を確保可能」というのもだそうです。
プライベート/パブリッククラウドの構成
プライベートクラウドとパブリッククラウドでの構成は以下のようになっています。
- WebSAM+プログラマブルフロー(PFC+PFS)@NECブース。ここにはOpen vSwtichなし
- OpenStack+プログラマブルフロー(PFC+PFS+Open vSwtich)@ShowCase
プライベートクラウド/パブリッククラウドのデモとは別に、OpenStack+Trema+Open vSwtichを組み合わせたデモがOpenFlow ShowCaseで行われています。
REST-APIによって制御が可能となっているのも、今回のデモの特長だそうです。
ネットワーク構成
実際のネットワーク構成としては、以下のようになっています。
あれ?このデモってOpenFlowじゃなくてもできるんじゃない?
このデモの話を聞いていて、徐々に「これってOpenFlowを使う必要があるのだろうか?」という疑問が浮かびました。 必要に応じて必要な機器に対して設定を流し込むスクリプトを作ったうえで、WebSAMやOpenStackのプラグインとして連結させれば、このデモと全く同じことができそうです。
それに関して質問をしたのですが、それに対する回答が「OpenFlowを利用しないプラグインも実現は可能」というものでした。 しかし、OpenFlowを利用せずにゴリゴリと設定を流し込む手法の場合、スイッチで利用可能なVLAN数の制限などによってスケールしない状況が発生する可能性があるそうです。 OpenFlowで設定を行う場合、スイッチでのVLAN数の制限を受けずに仮想ネットワークを構築可能で、たとえば4096個を越える仮想ネットワークをモデル化した実験も大丈夫だったそうです。
NTTコミュニケーションズでの導入事例
Interop開催前日に、NTTコミュニケーションズがOpenFlowを活用した企業向けクラウドを発表しました。
プレスの記事によると、NTTコミュニケーションズは、NECのOpenFlow製品であるプログラマブルフローを利用して企業向けクラウドサービスを構築したようですが、今回のデモのような使い方をしているのかどうかが気になるところです。
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