IPv6 IPoE接続事業者数拡大に関して
先日、東西NTTによってIPv6 IPoE接続事業者数を最大16に拡大するための申請が行われたというプレスリリースが行われました。
それにともない、総務省で「東日本電信電話株式会社及び西日本電信電話株式会社の第一種指定電気通信設備に関する接続約款の変更案に対する意見募集」が公表されています。 その中で変更案が公開されていますが、IPv6 IPoEに関する考え方の参考になります。
変更案には、以下のような内容が記述されています(以下、総務省公開資料から抜粋)。
3. 実施予定期日
認可後、速やかに実施。(ただし、今回新たにIPv6 IPoE方式(ネイティブ方式)による接続(以下「IPoE接続」という。)を行うこととなる事業者へのIPoE接続に係る機能(以下「IPoE接続機能」という。)の提供は、平成26年3月以降準備が整い次第実施。)
4. 概要
NTT東西のNGNにおいて、IPv6によりインターネット接続サービスを提供するための接続方式の1つであるIPoE接続について、接続開始当初、技術的な制約から、接続可能な事業者数が3社に制限されていたところ、新たな技術的措置を実施したことにより、IPoE接続を行う事業者(以下「IPoE接続事業者」という。)の最大数の増加が可能となったことから、IPoE接続に係る接続申込の承諾について接続約款の変更を行うものである。
主な変更内容
- IPoE接続は、中継ルータの処理能力に制約があり、ひかり電話等のQoSサービスにおける故障発生時の品質劣化を回避するため、接続可能な事業者数は当面最大3社に限定されており、平成21年8月6日付け情報通信行政・郵政行政審議会答申(以下「平成21年8月6日付け答申」という。)において、「今後の技術の進展状況等を踏まえつつ、ネイティブ接続事業者の最大数をできる限り増加できるように検討を行うこと」が要望された。
- 今般、新たな技術的措置3を実施したことにより、IPoE接続事業者の最大数の増加が可能となったことから、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第33条第2項の規定に基づき、接続約款の変更を行うもの。
- 今回の申請案では、収容ルータの設定領域に上限があることから、IPoE接続事業者の最大数は16社(既にIPoE接続を行っている3事業者(以下「既存IPoE接続事業者」という。)を含む。)に制限されている。
- IPoE接続については、『接続可能な事業者数が当面最大3社に制限され、誰もが提供可能な接続形態とは言えず、「基本的な接続機能」とは考えられない』との考え方が示されており、その費用は接続事業者の個別負担となる網改造料と整理されている。
- 今般、新たな技術的措置を実施したことにより、IPoE接続事業者の最大数の増加が可能となったところであるが、依然として接続可能な事業者数には制限があることから、IPoE接続機能は個別的に用いる機能であり、「基本的な接続機能」ではないとする考え方は、引き続き妥当なものと考えられる。 このため、IPoE接続機能の実現のために必要な費用は、引き続き接続料原価に算入せず、IPoE接続事業者が網改造料として負担することとしている。
- NTT東西と既存IPoE接続事業者間の現在の費用分担は以下のとおり。
(1) IPv6インターネット接続機能に固有に必要な設備(ゲートウェイルータ等)等の費用は、IPoE接続事業者の負担とし、IPoE接続事業者間の負担割合は、ユーザ数等で分担
(2) IPv6インターネット接続機能とNTT東西の網内折返し機能の提供に共通的に必要な設備等の費用(IPoE接続に必要な既存機能への追加開発費用等)は、各IPoE接続事業者のユーザ数及び網内折返し機能に係るユーザ数に基づき、IPoE接続事業者とNTT東西の間で分担- IPoE接続事業者の選定は、以下の手続・基準により行うこととしている。 (1) NTT東西は、一定の期日(平成24年12月下旬目途)までに、IPoE接続を行おうとする事業者からの接続申込みを受付
(2) 既存IPoE接続事業者数と接続申込み事業者数の合計が17以上に達しているときは、接続申込みを行った事業者(以下「IPoE接続事業者(候補)」という。)は、受付期間経過後、NTT東西からの通知に基づき、以下の数をNTT東西に報告。 当該IPoE接続事業者(候補)に対し接続申込みが承諾されることを前提として接続協定(IPoE接続機能により提供する接続機能に関するもの)の締結等に係る申込みを行った他事業者の「インターネット接続サービスの契約数」(以下「他事業者契約数」という。)及びその合計数
(3) NTT東西は、他事業者契約数の合計数の多い順番にIPoE接続事業者を選定※(平成25年1月目途)
※ 他事業者契約数の合計数が同数のためIPoE接続事業者の選定が行えない場合、当該IPoE接続事業者(候補)は、当該事業者の「インターネット接続サービスの契約数」をNTT東西に報告しNTT東西は、その契約数の多い順番にIPoE接続事業者を選定
興味のあるかたは、是非原文をご覧下さい。 なお、意見募集期間は「平成24年10月3日(水)から同年11月1日(木)までの間」だそうです。
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