何でUstreamするの?何でソーシャルメディアを使うの?
最近、剣道やその他の競技でUstreamやTwitterやYouTubeなど、様々なソーシャルメディアを使う手伝いをして、実感を持ってわかってきたことがあります。 ソーシャルメディアを使う理由です。
教科書的に非常に広く言ってしまうと「ファン獲得のため」とか「競技普及のため」なのは当然なのですが、もうちょっと狭く言うと「既存ファンのITリテラシ上昇」という大きな役割がある気がしています。 その競技における業界内でのITリテラシ上昇が、まずは存在していて、その次に「広がり」があるのかも知れません。
「行列のできるお店」を作るには。。。
「ネットで話題の」という状況は、「行列のできるお店」に似ています。 特定の話題に人が多く集まって、ひとだかりを形成することで「話題になってる感」が生まれます。
そう考えると、「ネットで話題の」という状況を作るには話題にしてくれる人々が必要です。 その話題に興味がある人が皆無な状態では、ネット上でひとだかりは発生しません。
IT業界に居るとついつい忘れてしまうのですが、ネットの利用が当たり前ではない層は確実に存在しています。 そして、そのような層が非常に多い業界もあります。
剣道に関しての動画配信を何度か繰り返してみてわかったのが、繰り返せば繰り返すほど、動画配信への組織内での理解が進むようです。
「動画」というのは、非常に直感的でわかりやすく、ITアレルギーがあるような方々であっても非常に喜んで頂けるようだという印象も多少あります。 そして、普段PCをあまり使わないような高齢な方々が、何かをするときに業界内でキーマンであることも多いという事例も多くありそうな気がしてます。 さらに、そのキーマンが集う「場」では、現実世界でのリアルな「クチコミ」が非常に大事だったり、ということもありそうです。 (まあ、これは、あくまで一般論です。)
もう一つは、動画配信を期待してくれるユーザが増えるということもあります。 繰り返せば繰り返すほど、次の大会を見てくれる視聴者が増えていきます。 今までFlash Playerなんてインストールしたこともない方々が、公式な競技動画配信を見るためにFlash Playerのインストール作業を開始しているのがわかります。
多少誇張気味な表現ではありますが、「競技の動画を見たい」という強いニーズが、あまりパソコン使わない層によるFlash Playerインストール祭りを造り上げている状態です。 さらには、ネット動画視聴を繰り返すことが、ITそのものへの「おそれ」を和らげてくれている面もあるのかも知れません。
このように、競技の動画配信は既存の業界内のITリテラシ底上げになりそうです。 そして、業界内部でのITリテラシ上昇が「ネット上で行列を作ってくれる人々」を増やすために重要な要素であるというのが最近の私の考え方です。
「見ること」と「発すること」
「見る人」を人数として増やすのは非常に重要です。 その競技への興味の継続という意味もありますし、「行列のお店」という要素もあります。 ある程度「見る人」が増えると、結果として既存メディアとのタイアップ案が生まれる可能性もあります。 そして、そうすることで、さらに多くの視聴者へと競技の情報が届くという環境を作れるのかも知れません。
さらに、ネット上で一定数の「見る人」が登場すれば、その中から「発信する人」も登場します。 「発信する人」が多く登場すれば、自ずと、その競技に関する情報がネット上に増える事になります。
時間がかかる
とはいえ、全体的なITリテラシを上昇させるには、恐らく時間がかかります。
しかし、何もしなければ何も起きないわけで、時間がかかったとしても、徐々に何かが出来ればいいのかなぁと思うことはあります。
関連
「競技主催者のためのソーシャルメディア勉強会」で話した内容は、この話題も含んでいました。
最近、色々やるにつれて「繰り返すことの大事さ」というのが身にしみて来た気がしてます。 あとは、繰り返すこともそうなのですが、継続出来る体制作りの手伝いも重要だなぁと。
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