日本武道館からのUstream配信設定
今日、日本武道館で行われている第2回全日本都道府県対抗女子剣道優勝大会のUstream配信が以下のURLで行われています。
「http://www.ustream.tv/channel/aj-kendo-f」
先ほどのUstream中継の様子は以下のような感じでした。
配信設定
今回の配信は公式の物というよりは、どちらかというとテスト的な位置づけなので八段戦中継の時(参考:Ustreamで世界に向けて剣道を中継)と比べると中継にかける気合いは少なめですが、逆に「手軽に中継を行う」という視点でいかにコンパクトに出来るかがポイントかも知れません。
今回非常に大きかったのが、ビデオカメラの会場設営を行わなかった点です。 日本武道館には既設の会場カメラがあり、それを本部室で見る事が可能なのですが、そのシステムを活用してUstream配信を行いました。
それに伴い、会場内で自前LAN敷設も必要ありませんでした。 そのため、数十分で準備が全て終わるという手軽さになりました。
本部室
今回、中継を行った本部室です。
今回の機材は、VHSビデオデッキ、Canopus ADVC-100(DV/アナログメディアコンバータ)、ノートPCだけです。 Canopus ADVC-100は、本来ならばUSB RCAキャプチャデバイスを活用することで省略可能ですが、今回は機材の組み合わせの関係でDV/アナログメディコンを使いました。
構成図
中継の構成を図にすると以下のような感じです。
武道館内のカメラをそのまま使うためにVHSデッキを持ち込んで、RCA入力を得ているのがポイントです。 武道館の映像システムは、アナログTVと一緒に同軸ケーブル上に流れています。 そのため、映像配信のための映像入力の手法は、アナログテレビから映像を抜き出す方法に似ています。 違うのは、VHSデッキが合わせているチャンネルが民放用のチャンネルではなく、民法放送が行われていないチャンネルになっている点です。 VHSの設定を間違えるとUstream上に民法をそのまま流してしまうというドキドキさはありますが、まあ、そういう失敗をしないように気をつけるという運用になると思います。
同軸ケーブルの分岐
同軸ケーブル上に武道館システムが入っているので、アンテナ線を分岐して取得する必要がありました。 分岐用の機材とアンテナケーブルを持ち込んでいます。
VHSビデオデッキ
VHSビデオデッキとDV/アナログメディコンです。
私の私物なので、ちょっと古めですが、ADVC-100を使っています。 今は、これよりも新しいバージョンが売られていると思います。
Ustream Producer Pro
配信に使っているソフトは、MacOS X上のUstream Producer Proです。 今回は、IEEE1394上のDV入力であり、HDVではありません。
今回は手軽さを求めて日本武道館の館内カメラを使いましたが、品質を求めるのであれば、HDVを会場に設置して中継をする方がお勧めです。
こんな感じです
こんな感じです。 会場によって色々と構成や準備が異なると思いますが、この手法が何かの参考になれば幸いです。
Ustream配信は、Layer 1とLayer 8が重要だと思う今日この頃です。 物理的に各種「回線」をどうするかと、「配信してもいいか?」に関しての政治的な部分の合意形成が重要だと思います。
最近のエントリ
- 「ピアリング戦記」の英訳版EPUBを無料配布します!
- IPv4アドレス移転の売買価格推移および移転組織ランキング100
- 例示用IPv6アドレス 3fff::/20 が新たに追加
- ShowNet 2024のL2L3
- ShowNet 2024 ローカル5G
- ShowNetのローカル5G企画(2022年、2023年)
過去記事