「自分のやりたいこと」と「企業としてのメリット」を両立できる能力
「未来のいつか/hyoshiokの日記 : 社内勉強会がだめなら(社外)勉強会を主宰しちゃうというお話。」という記事を拝見したのですが、その中で「Kousyoublog : 勉強会に否定的な上司の横っ面を札束でぶっ叩くための助成金案内」という記事が紹介されていました。
独立行政法人雇用・能力開発機構がやっている「キャリア形成促進助成金」をゲットすることによって勉強会の予算を作ってしまえば提案が通るかもしれないという話でした。
必要なのはメリットや成功事例
恐らく、「勉強会をやりたい」と漠然と言っても却下される事が多いと思います。 許可をする側の視点で見た時、リスクとメリットを天秤にかけてリスクしか見えない状態になりがちだからです。
恐らく必要なのは、それによるメリットを可視化することなんだろうと思います。 そういう意味では、助成金の話は非常に良いと半ば感動しました。
Webやブログで公開されている勉強会のレポートなどを拝見していると、「楽しかった」「勉強になった」という記述が非常に多く見られます。 残念ながら、その勉強がその後の業務にどのようにプラスになるかに関して明確に記述していあるブログ記事を読んだとこがあまりありません。 もちろん、勉強する事によって個人が何かのインスピレーションを得たりすることは大事なので、それはそれで非常に有意義なのですが、許可を出す側の立場から見てそれが十分な成果なのかどうかは良くわかりません。 (あっ、でも社内研修よりも真面目に本気で取り組んでくれるとかあるのかも知れません。)
機密情報に触れてしまうので書けないという事も多い気がしますが、それにしても「個人の勉強」以上の成果を揚げられていることが、わかりやすくまとめてあるページになかなか出会えません。 「企業としてメリットがありましたよ!」というのが明確な事例がもっと色々と公開されれば、その事例を上司に示して「このような可能性があります」と説得しやすくなるので良いのかも知れません。
例えば日経ビジネスのような雑誌で「Web2.0的勉強会による企業利益(タイトルが古くさいのはご容赦下さい)」のような特集が組まれれば、その雑誌を手に語り易いかも知れません。 でも、ここら辺って、この前書いた「企業に一人、デジタルネイティブ」も同じ問題なんですよね。
でも、結局はケースバイケース
ただ、どんなに理論武装しても話が通らない場合もあり得ます。 例えば、真っ先に思いつくのが「派遣先への人月換算だから」というのがあります。 必要とされているのは人数であり頭数であって、個々の能力ではないという話です。
ただ、これを正面切って言う上司などは少ないかも知れません。 恐らく「十分なメリットが無い」とか「○○のリスクはどうするつもりだ?」などの発言で論破しようとしてきます。 流石に「君に能力向上は求めてないよ」とは言ないのだろうと思います。 (うーん。流石にこれはブラック過ぎか。。。)
あと、既に走っているプロジェクトで人員が足りていないのに他の何かをやりたいと言っても「時間がない」と上司が断るケースもありそうです。 それ以外にも状況によって「そもそも新規な何かは無理」という場合もありそうです。
結局全てはケースバイケースなのだろうと思います。 ケースバイケースには、上司や社長の人柄や、経営状況や、今のグループのメンバー構成なども含まれるのだろうと思います。
やりたい事をやっている上司
もしかしたら、「やりたいこと自由にやる」という権限は椅子取りゲームなのかも知れないと思う時があります。
例えば、「これを何としても実現する!」と情熱がある上司が立ち上げたグループでは、その上司の考えが全ての中心であり、「他の何か」が新しく発生する余地は少ないという場合もあるのかも知れません。
もちろん、自分はやりたいことをしつつ、部下も自由闊達に好きな事をできる環境を整える事ができる人物は存在するかも知れません。 しかし、個人的な印象では自由を勝ち取るようなタイプの方は、自分の事への情熱が人一倍強いようなイメージがあります。
そして、組織には予算や納期などというものがある場合が多く、その条件に見合わないものはあまり多く同時に存在できない事が多い気がします。 利益が出て、かつ、「自分がやりたい何か」がマッチしていれば最高なのは言うまでもありません。
「やりたい事」はグループの中で勝ち取るものなんだなぁと最近は思います。 まあ、組織に縛られないという意味ではフリーランスになるという手もありそうですが、そっちはそっちで「食べて行く事とやりたい事の両立」という多少切り口が異なる話になりそうです。
最後に
でも、やっぱり、周囲を正しく説得して自分のやりたい事を活き活きと出来る環境を作り上げた人は凄いと思います。
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