オンラインでの「存在感」
インターネット上で会ったことも無い人(もしくはハンドル名)に対して妙な「存在感」を感じることがあります。
それが例えばブログを書いているブロガーである場合もあります。 では、インターネット上の特定コミュニティで目立っているのがブロガーだけか?というと、そんなことはありません。
例えば、オープンなメーリングリストで良く発言する人が、そのメーリングリスト内で大きな存在になっている事があります。 SNS内での特定コミュニティで良く発言する人というのも、メーリングリストと概念は似ているのかも知れません。
最近では、ソーシャルブックマークや、掲示板などで存在感を発揮している人もいます。
存在感って何?
では、存在感って何でしょうか?
恐らく、存在感は読者が各個人として心の中で持っているものなのだと思います。 読者側が「またこの人か」と思うか思わないかなのではないでしょうか。 そして、読者毎に「存在感がある人は誰か?」に関しての定義が異なります。
一方で、「存在感がある」と他人から思われている側の立場では、どのように認知されているのでしょうか? 存在感は受け手側にあるものなので、「存在感がある」と思われている側は全く意識していない事も良くあります。 自分が特定のフィールドにおいて「有名かどうか」や「目立っているかどうか」に関しては、恐らくあまり実感を持って認識しにくいのではないでしょうか。 「あの人存在感あるよね」と他人の「存在感」を認識できても、「私は存在感がある」と実感を持って認識するのは難しそうな気がしています。 オンラインで目立っている人とオフ会などで会った時に「あ!良く拝見してます」と言って驚かれる事があるというは、「自分の存在感」が認識しづらいからなのだと思います。
存在感をどうやって出すか?
はてなQ&Aにて、「はてブの付き方が理解できません。」という質問が出ていました。 匿名で書かれたブログ記事を一括して表示する「Anonymous Diary(通称 増田)」が何故注目されるのかが理解できないという話とともに、ネット上で有名ではない人が面白い記事を書いた時に注目されるにはどうすれば良いのかに関して質問しています。
個人的には、この「はてな人気エントリ」というのは「存在感」を表すための場所のひとつなのではないかと感じています。 恐らく、質問者の方は「一度でいいから人気エントリに掲載されたい」という想いがあるのだと予想していますが、それは恐らく結果であって目標では無いと感じています。
存在感を出すには、時間がかかります。 コツコツやろうとすると数年かかるのかも知れません。 それは、「またこの人か」と思われるぐらい何度もどこかで露出をしなければならないからです。
露出の場所としては様々なものがあります。 面白いコメントを他人の書いたものに対して残すという方法もありますし、twitterなどで面白い呟きを続けるというのもあります。
この「存在感」というのがキーになって、アルファなんちゃらといった存在が出来上がっていくのではないかと勝手に予想しています。
famousとnotorious
オンラインゲームなどをしていると、「the famous(有名な/高名な)」というような表現がある一方で、「the notorious(悪名高い)」という表現もあります。
オンラインにおける存在感にも、famousとnotoriousという2種類の目立ち方があります。 目立ってはいても、悪い印象を持たれるような場合は「悪名高い人」という風になってしまう事もあります。
得てして、悪名をとどろかせる方が簡単な場合が多いので注意しましょう。 急激な何かを求めすぎると注目を集めるために、過激な方向へとドンドン突き進んで行ってしまうかも知れません。
時間をかけないで存在感を出す
存在感を作り出すのは必ずしも時間が必要であるわけではありません。 例外もあります。 かなり例外的な方法ではありますが。
既に有名だったり、存在感がある人がネット側に入ってくる場合には、最初から注目されます。 その人が有名ではなかったとしても、大手のメディアなどが取り上げるなどの「後ろ盾」があれば、いきなり存在感が構築される場合もあります。
参考
読者反応理論
「存在感」が本人ではなく、観客側にあるというのはブログとその読者という関係に似ているのかも知れません。 以下の記事は、読者反応理論を用いて「ブログ」というものを分析した論文です。 「ブログ」の部分をソーシャルブックマークやSNSなどに置き換えても、恐らく同じような意味になると思われます。
嫉妬
「時間をかけないで存在感を出す」方法にはマイナス要素もあります。 恐らく、そのような急激な目立ちかたをすると「嫉妬」されます。
以下の記事は、「不当に優遇されている」と思わせる環境は嫉妬を呼び、その嫉妬によって自分の身を削ってでも攻撃してくる人がいるという論文を要約したものです。
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