無断リンクを法的に制限する方法?

2006/8/1

最初に一応書いておきますが、このエントリは「無断リンク禁止」について良いか悪いかの議論ではありません。 タダ単に特定のケースにおいて無断リンクを法的に制限できるのか?と思いついたので書いています。 私自身は無断リンクを禁止するつもりは毛頭ございません。念のため。

まず、無断リンクについておさらいです。以下が社団法人著作権情報センターに書いてある事です。

無断リンクを禁止することは法的には意味が無いと書いてあります。

著作権情報センターのサイトには以下のようなQAもありました。

このQAの回答の中に以下のような文がありました。 (以下引用)

創作性のあるものであって、かつ、著作権の保護期間が満了していないものは、著作権法の保護を受ける著作物になりますので、以下の問題が生じます。
インターネット上のホームページに短歌や壁画をアップロードすることは、公衆送信権が働きます。すなわち、インターネットのホームページ上に著作物をアップロードして、インタラクティブ送信を行うことは、自動公衆送信として、公衆送信の一部となるのです。

上記QAの中の「短歌」という部分に注目してみました。 何故「短歌」という部分に注目したかというと、文字数が少ないからです。 まず、短歌を自分で考えて作ります。 その短歌には著作権が発生します。 その短歌を無断でWebに貼り付けることは著作権を侵害する行為という事になります。

では、その短歌をそのままURLにしてしまうとどうなるでしょう? そのURLを文字列としてWebに貼り付けることは公衆送信になります。 リンクを張ってURL自体は直接表示されない場合でも、HTML内部に入ってURLは公衆送信されます。 また、ブラウザによってはリンク上にカーソルを持っていくとURLが表示されます。

URLの文字列をWebの文中に使う事そのものを禁止できれば、リンクを張る行為は別に違法ではなくても、URLで使われる文字列をHTMLに埋め込むことを違法と言えるかも知れません。

短歌の他にも俳句、楽譜、音楽、などを文字列で表現してURLにしてしまうという手もあるかもしれません。 要は、URLの先に示してあるものではなく、URLそのものが芸術性のある何かになってしまえば良いのです。

URLの最大長は規格で定められているわけではないので、理論上は無限に長いURLが作れそうですが、実際にはWebブラウザやWebサーバの環境に依存します。 まあ、でも1024バイトぐらいまでなら大抵大丈夫だと思われます。 1024バイトもあれば著作権法 第一章 第一節 第二条 二 「著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう」のようなものが作れそうな気がします。

とは言え、ちょっと強引な解釈ではありますが。。。 やっぱり無理かなぁ。

追記2006/9/26 : 「無断リンクを法的に制限する方法?(2)」を書きました。

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