AkamaiがGoogle Public DNSに対応
Google Webmaster Central Blogで、AkamaiがGoogle Public DNSに対応したことが公表されています。この対応が行われるまでは、Google Public DNSを利用することによって、大手Webサイトの表示やiOSのダウンロード速度が低下しがちだったのが、これによって改善するかも知れません。
Google Public DNSがサービスを開始したのは2009年です。スノーデン事件の影響で利用者数が減った地域もあったという調査結果も2013年にあったものの(参考)、Google Public DNSユーザが世界中で非常に多いようです。たとえば、先月公開されたAPNICのブログでは、全世界で約10%のユーザがGoogle Public DNSを利用している可能性を示唆しています。
Akamaiが対応
今回公表されたのはAkamaiが対応したという話であって、Google Public DNSではこの仕組みは以前から稼働しています。EdgeCast、CDNetworks、CloudFlareなどのCDN事業者は以前から、キャッシュDNSサーバとして稼働しているGoogle Public DNS(8.8.8.8)からユーザのIPアドレスの一部を受け取ったうえで、応答を変えることに対応していました。
世界のWebトラフィックの30%を運んでいると公表しているAkamaiは、その仕組みに対応していませんでした。当初は、Google Public DNSやOpenDNSなどの大規模オープンリゾルバの独自仕様に追随する必要性がAkamaiに無かったものの、Google Public DNSのユーザが世界的に増えてしまったため、対応せざるを得なくなったのかも知れないと勝手に想像してしまいましたが、対応することに対するモチベーションがどこにあったのかは今のところ私は知りません。
Internet DraftがWorking Groupのドラフトに
以前は、Google Public DNSなどのためにキャッシュDNSサーバが権威サーバに対してユーザ情報の一部を伝える仕組みを記述したインターネットドラフトはdnsextに提出された個人ドラフトでしたが、今年の11月からは筆者にAkamai社員が加わったうえでdnsopのWorking Groupドラフトに変わっています。
まだRFCになることが決まったわけではありませんが、以前よりもRFCに向けて一歩前進しているようにも見えます。
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