熱帯魚サイトを作っていてわかったこと
何となく、個人的に最近わかったことや思うところをつらつらと書いてみています。
技術系Webサイトを作り始めてから2年半ぐらいになりましたが、ここ数ヶ月は平行して熱帯魚のサイトも作っています。 熱帯魚のサイトは、熱帯魚専門店の店長と提携しながら一緒に作っています。 熱帯魚情報を提供してもらって、こちらは技術を提供する、サーバ経費等を差し引いた広告収入は折半という約束で運営しています。
- 2006/11/1 : 制作費を受け取らないWebクリエイターは実現可能か?
- 2007/1/26 : プレコ専門店とWebサイトを共同制作
最近、開始した「プレコ王国」は順調な立ち上がりを見せていて、1日1000平均アクセスぐらいのサイトになりました。
この数ヶ月間は自分一人ではなく、自分とは分野の全く異なる専門家と一緒に共同作業をしています。 そこでは、今まで一人でサイトを作っていた時とは異なる経験や発見がありました。 以下、最近思うことです。
情報サイトを作ってもお店の売り上げが上昇するわけではない
1日1000アクセスぐらいの熱帯魚情報サイトを作ったとしても、目に見えてお店の客が増える事は無いようです。 少なくとも今のところはそのようです。
今のところ、サイトを見てくれるような人は既に店を知っている方が大半のようです。
得られる広告費は少ない
今のところ、両方とも基本的にサーバ代金+数千円ぐらいです。
アクセスログの見方を知るとびっくりされる
アクセスログ解析はWebサイト構築の基本と言われています。 しかし、やっぱり非技術者には、アクセスログ解析をして何がうれしいのかイメージがわき難いようです。 ただ、一度サイトを構築してアクセスログの解析方法や分かることを時間をかけて説明していけば、水を得た魚のように活き活きと活用してくれるようになるようです。 気がつくと、Google Analyticsなどで自ショップの解析などを行い、入荷する魚の種類などの参考にし始めているようです。
で、結局わかったのは、100の言葉よりも1回の経験であるということです。 当たり前と言えば当たり前ですが、自分の手で動いているサイトをリアルタイムで解析していくと非常に楽しいようです。 「あ、10分前には来ていなかった新規来訪者だ!」というような感動があると非常に覚えが早いです。
さらに、興味を持っていってもらうと、ページビューやユニークユーザの概念、HTTP_REFERERやHTTP_USER_AGENTなどの説明もあっさり理解してくれるようになります。 サイトが稼動する前には、いくら説明しても、わかってくれなかったとしてもです。
サイトの立ち上がりはアクセスログを見て実感
サイトの状況を数値で言うよりも、実際の来訪者の細かいログを生で見せたほうが、やる気が湧き出てくれるようです。 「今日は600アクセスでした」とか、「今日は昨日よりも100アクセス多いですね」とか「ブルーフィンペコルティアという単語での検索で到達している人が多いですね」とか言っても、割とふーんという感じになってしまいます。
その代わり、リアルタイムでアクセスログを解析するスクリプトを書いて、検索エンジンからの来訪者が来る度にどのようなキーワードで来たかをわかるようにしておいてあげると、暇な時間はずっと眺めてくれたりします。 やはり、リアルタイムで変化がある方が実感が持てるようです。 段々、サイトを育てているという感じを持っていただけているようです。
問い合わせはお店に行く
サイト説明には「共同制作サイト」と明記していますが、今までの問い合わせは全て熱帯魚ショップへ行っています。 お問い合わせページ経由で入力フォームに何かを書いた人は一人もいませんでした。
インターネット上に情報が全然無い
プレコに関する情報はインターネット上で非常に少ないようです。 サイト開始後に「今までに無い情報量のサイトですね!」「内容が詳しくて良い」「友達に紹介しておきました」などの電話がお店にあったようです。
実際、いくつかのキーワードで来る訪問者の多くは、多くのページをじっくり読んでから離脱しているように見えます。 コンピュータ以外の分野で、かつ、マイナーな分野は情報が非常に少ないのかもしれないと思いました。
専門家も間違えるのである程度の知識はこちらにも必要
いくら専門家とは言え、普段使わない魚の学名などは間違えることがあります。 また、サイトを制作する時には熱帯魚を扱う上では全く必要の無い情報を載せたくなるときもあります。 そのため、学名をチェックするために見る本などを手元に置く必要がありました。 ということで、こちらも趣味でその分野に半分足を突っ込んだ状態でないと難しいかも知れないと思いました。
ブログを共同で書くと凄いものが作れる
現在、プレコ王国内で「プレコに関するコラム」を共同執筆しています。 skypeで雑談をしながらブログ記事の発案や、頂いた文章の構成をしたりすると、中々なブログが出来上がっていると思います。 専門家が記事にならないと思っているような事ほど、面白い記事になったりするような気もします。 専門家であるために「当たり前」のレベルが高くなりすぎているのではないかと感じます。
サイトを開始して3週間弱ですが、RSSリーダに登録して頂けた定期購読者が数人発生したり、定期的に更新が無いか確認しに来てくれる人がちらほら出始めています。 お店に来たお客さんに「面白いね」と言われたり「死着」という記事が衝撃的だったなどのご意見を頂けたりしているようです。
専門家と雑談を交わしながら、記事になりそうなネタを引き出して行くと無限に新しい発見があるのも非常に楽しいです。
検索順位はMSNが上がりやすい
Geekなぺーじ、ディスカス魂、プレコ王国に共通した現象ですが、サイト制作後に短時間で検索順位が上がりやすいのはMSNのようです。 例えば、MSN(もしくはsearch.live.com)でディスカスとやると「ディスカス魂」が1位になります。 プレコと入力すると「プレコ王国」が一位になります。
逆に、順位があがるのに時間が一番かかるのがYahooである気がします。
Yahooユーザとは縁が薄い
サイト開始から今まで、Yahoo経由でGeekなぺーじへ来る来訪者の数はGoogleの方が多くなっています。 「コンピュータの詳しくない人はYahooではないか」という通説通りだろうと今までは思っていました。 Geekなぺーじは、多少マニアックかもしれませんし。
ですが、ディスカス魂とプレコ王国でも同様の現象が発生しています。 何故かYahoo経由の来訪者が少ないです。 一時、プレコ王国が興味深い順位になったことがあります。 「プレコ」という単語がYahooで18位、Googleでも18位だった時期がありました。 その時も、Google経由の来訪者の方が多かったです。 Yahooから「プレコ」で来た人は0でした。
そこで思ったのですが、もしかしたら、以下のような事があるかも知れないと勝手に妄想しています。
- Yahooの方が2ページ以降を見る人が少ない
- ディスカスやプレコなどの熱帯魚に関して調べる人はGoogleの方を使っている
- 実はYahooを使う人は「○○で検索」のようなテレビCMのようなマスばかりで、利用者数は多いが個人が作るサイトとは縁が薄いのかも
携帯から見ている人が多い
熱帯魚サイトを携帯から見ている人が非常に多いです。 Geekなぺーじでは、ほとんど無い現象でした。
深夜と週末のトラフィックが多い
やはり趣味の分野なので、夜と週末のトラフィックが平日昼間の倍以上になっています。 Geekなぺーじとは全く逆のトラフィック特性なので、興味深かったです。
マイナーキーワードは検索結果の割に検索回数が多い
超メジャーというわけではないディスカスとプレコの品種名での検索が意外に多かったです。 ある程度熱帯魚を飼い込んでいる人はマイナーな品種名で検索するようです。 さらに検索結果が100〜200ぐらいというものも多く、記事を書けばすぐに検索エンジンで1位表示されるようになりました。 検索エンジン広告も誰も出稿していない状態なので、一番上にショップなどの情報も出ず、結果としてそういうキーワードでの来訪者は結構多いです。
skypeで話しながら両端で酒を飲むのと飲みに行くのは変わらない
結局、相手が目の前に居なくても、あまり関係なく楽しく飲めます。 同じ酒やツマミを口にしながら、それに関してウンチクをたれあう事が出来ないのが難点ですが。
最近のエントリ
- 「ピアリング戦記」の英訳版EPUBを無料配布します!
- IPv4アドレス移転の売買価格推移および移転組織ランキング100
- 例示用IPv6アドレス 3fff::/20 が新たに追加
- ShowNet 2024のL2L3
- ShowNet 2024 ローカル5G
- ShowNetのローカル5G企画(2022年、2023年)
過去記事